生産者は反省ばかり-曇のち晴

 袋掛けをしました。袋掛けをしていると毎年思うのですが、袋掛ける前に房を見ると、あーすれば良かったとか、こーすれば良かったと色々思うわけです。一つ一つ時間をかけて丁寧に粒間引きができればもっと良くなったのにと思う時もあります。

 ただ、限りある時間の中で出来るだけ多くの房を終わらせなければならない事を考えると一房当たりに費やせる時間に限りがあるので、制限時間内にベストを尽くすしかありません。

 生産者の目線だと、どこが悪いか改善点はないかと探してしまい、今年はここが悪かったあそこが悪かったと反省ばかりになります。この時期は生産者モードなので長所を見るより欠点を見てしまうのです。だからと言って、品質自体が悪いことでないのです。

 段々と、販売の時期も近ずいてきて、お客さんから今年の出来はどうかね?と聞かれます。生産者モードから切り替えて今年の反省点や欠点ではなく全体的な状況や長所を伝えることにしています。お客さんは生産者個人の反省点としてどれだけ駄目か何て話は聞きたくはないですからね。

 ブドウに追われてあっという間に季節は進んでいるようです。

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